代表メッセージ
株式会社はなまる
代表取締役社長 清水鉄志
花まるが根室の地に誕生したのは、平成6年のことです。
はじまりは、他都市でたまたま見かけた、回転寿司屋の大行列。
順番を今か今かと待つお客様からは、ワクワクドキドキ、何ともいえない高揚感がありました。
「根室の人たちは、きっとこれを待っている!」
当時の根室はまだファミリーレストランもなく、家族で楽しめる外食の場がほとんどなかった時代。
根室の人達に喜んでもらいたい、びっくりするほど純粋な気持ちを原動力に、ど素人が店を始めました。
この時の気持ちこそ、花まるの原点。
忘れず、これからもずっと繋いでいきたい、大切な創業のこころです。
「店は私たちとお客様みんなのもの
どうかたくさんの人に喜んでもらえますように」
- 1952年、北海道根室市のノサップ岬にほど近いところで漁師の息子として生まれる。
- 20歳の時、落語家を目指し東京へ行く。
- 門前払いの後に、浅草の喜劇団に飛び込むがあえなく挫折。
- 26歳のとき、さみしく根室に戻り、飲食業を始める。40歳のとき、回転寿司根室花まるを開業。
- 45歳のとき、稲盛和夫を知り感銘を受ける。
- 65歳のとき、まだまだ元気にシンガポール店オープン!
私たちは創業当初から変わらずに「元気の良さ」を守り続けてきました。北海道根室市の小さな町から初めた「回転寿司 根室花まる」にとって、それが一番似合うやり方なんです。漁師町では魚の鮮度がいいなんて当たり前。その中で、回転寿司という、家族や仲間が気楽に、にぎやかに食事を楽しむ場所で、上品に寿司を提供するのは違うな、と感じていました。でも根室の魚介を扱うからにはしっかりと素材を味わってもらいたい。だからこそ「正統派」「王道」の寿司の価値で勝負しています。
今では人でなくとも寿司を握れる時代になりました。その一方で、私たちは人の手をかけて美味しいものを提供したいと考えています。
飲食業は簡単ではありません。私たちは常に生ものを扱っており、店舗で魚をおろしネタにするよりもずっと前から素材は劣化を始めています。一流の料理人が集まっているわけでもありません。そういう状況で質を保つというのは、実は大変なことです。さらにお店では、どれだけのお客様に来店していただき、何を注文いただけるのか分からない中で、採算を考えて仕入を行っています。
それでも私たちは、製造や物販とは違う「飲食業」として存在し、目の前のお客様に「美味しかった!」「美味しくなかった!」と評価していただく仕事がしたいのです。それが最も、私もお客様もお互いを「人らしく」心豊かにしてくれると思うからです。
社員と会う機会は少なくありません。その度、可能な限り言葉を尽くして想いを共有しています。考え方や対応の仕方は千差万別ですから、「花まる」として同じ方向を目指すためにも、人生や仕事において特に人間性・人間力に高い意識を持つ重要性は繰り返し伝えています。
当社はここ数年で回転寿司以外の業態も増え、縁があってシンガポールにも出店が決まりました。チャレンジのベースはお客様に喜んでもらいたいという創業のこころにあります。社員のみんなには、将来がある会社で安心して働き、可能性が広がる舞台でワクワクしながら活躍してほしい。だからこそ、社員の人生を一生預かるという覚悟を持ち、新しい展開をコツコツ進めていこうと思います。